夜間の頻回な排尿は睡眠障害を引き起こし、たいへん嫌なものです。
ただ一口に夜間頻尿と言っても、その原因は様々なものがあります。
男性は前立腺肥大症や慢性前立腺炎、女性は過活動膀胱に代表される泌尿器科系の疾患に基づくものが多いのですが、最近はそれ以外の要因も指摘されています。
糖尿病や高血圧による多尿、さらに夜間無呼吸症候群などの睡眠障害などです。
あとは、生活習慣、ひとつとっても、眠前の飲酒、夜間の多量の飲水や昼夜逆転などが考えられ、生活を改善すれば治るものもあります。また、高齢者の足のむくみからくる夜間多尿も大きな原因のひとつです。ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が衰え、体液がたまるのです。
夜、寝床で横になると重力の関係で下肢にたまった体液が一気に血中に戻り、夜間に尿量が増え、これが夜間多尿につながるのです。
これを解消するためには、寝る前に下肢の運動をしたり、弾性の靴下でむくみを防いだりなどの工夫が必要です。
原因が分かれば良くなる可能性もありますので、歳のせいだとあきらめずに、是非、ご来院ください。お待ちしております。